講演会のお知らせ (11/28: 石原安野 先生,千葉大学大学院理学研究科)
2014年11月19日
演題:IceCube実験の最新成果と将来計画
講師:石原安野 先生(千葉大学大学院理学研究科)
日時:11月28日 16:00
場所:岡山大学理学部本館1階 小会議室
概要:
ニュートリノは、遠方の高エネルギー宇宙の情報を直接的に運ぶことができ、高エネルギー宇宙のメッセンジャー粒子として重要な性質を持つ。これは、高エネルギーになると宇宙背景輻射・光と相互作用を起こしそのエネルギーを減衰させてしまうガンマ線や、電荷を持ち未知の磁場によりその軌跡を曲げられてしまう宇宙線とは大きく異なる点である。宇宙からのニュートリノを観測するためには約 1立方キロメートルの検出器容量が必要であると考えられてきたが、このような大きさを達成するための建設には困難が伴ってきた。2011年、南極点に完成したIceCubeニュートリノ望遠鏡は世界で初めて1立方キロメートルの検出器容量を達成した南極氷河チェレンコフ・ニュートリノ検出器である。日本にあるスーパーカミオカンデ実験の 約2万倍の容量を持つニュートリノ検出器であり、希少な高エネルギーニュートリノによる宇宙での高エネルギー現象の解明を目指し 2011年5月から本格稼働が始まった。本セミナーでは、このIceCube実験による宇宙ニュートリノの発見や高エネルギー大気ニュートリノ測定の最新成果及び今後の宇宙ニュートリノ探索の展望を話す。
連絡先:極限量子研究コア 吉村 (内線8499)