異分野基礎科学研究所の菅倫寛教授が第14回HOPEミーティングにモデレーターとして登壇
2023年06月14日
本学異分野基礎科学研究所の菅倫寛教授が、2月27日~3月3日に開催された日本学術振興会の14回HOPEミーティングにおいて、
モデレーターとして登壇しました。
HOPEミーティングは、アジア・太平洋・アフリカ地域等から選抜された優秀な大学院生等を対象として、
ノーベル賞受賞者などの世界の知のフロンティアを開拓した人々との対話、同世代の研究者との交流、
さらには人文社会分野の講演や芸術プログラムを通じて、科学者としてより広い教養の涵養と人間性の陶冶を図り、
彼らが将来のアジア・太平洋・アフリカ地域等の科学研究を担う研究者として飛躍する機会を提供するものです(日本学術振興会のホームページより)。
この度、菅教授は第14回HOPEミーティングにて、ヨハン・ダイゼンホーファー博士のモデレーターを務めました。
ダイゼンホーファー博士はフーバー博士、ミヒェル博士とともに光合成反応中心の三次元構造を決定した業績により1988年にノーベル化学賞を受賞しています。
菅教授はダイゼンホーファー博士の講演に先立ち、「当時ほとんどの研究者は膜タンパク質から良い結晶を作ることはできないと思っていた。
博士の素晴らしい業績は光合成の理解を進めただけでなく、膜タンパク質の研究をけん引した」と述べて博士を紹介しました。
ダイゼンホーファー博士は講演にて「バクテリアの光合成反応中心はこのように美しい形をしている。
のちの研究から植物の光化学系IIと呼ばれるタンパク質と非常によく似ていることがわかった。
菅教授らが行っているX線自由電子レーザーを使用した光化学系IIの構造研究は最先端の研究である」とコメントしました。
岡山大学は日本のX線自由電子レーザー施設であるSACLA(兵庫県佐用町)から最も近い位置にある国立大学で、
沈建仁教授・菅教授らのグループはX線自由電子レーザーを用いた光化学系IIの構造研究において世界的な成果をあげています。
HOPEミーティングの詳細は日本学術振興会のホームページをご覧ください。
モデレーターとしてダイゼンホーファー博士 の経歴を紹介する菅教授 |
ダイゼンホーファー博士(左)と菅教授 |
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